場所

オエイラス
リスボン（Lisboa）から約10キロメートルのところにある海辺の村オエイラス（Oeiras）は、何世紀もの間、多くの貴族や富裕層が避暑地としてきたところです。そのためにさまざまな夏の別荘が建てられましたが、その中でもことに注目に値するのが18世紀のポンバル侯爵（Marquês de Pombal）の館です。国王ジョゼ1世（D. José I）の宰相であったポンバル侯は、オエイラスの発展と行政区分としての村への昇格に多いに尽力しました。その他にも、カシアス（Caxias）には王のキンタ（荘園）（Real Quinta）があります。

17世紀に、リスボンへの入り口となるテージョ川河口の守備のため、沿岸に一連の砦が築かれました。その代表が、アレエイロ要塞（Forte do Areeiro）、マイアス要塞（Forte das Maias）、カタラゼテ要塞（Forte de Catalazete）、パソ・デ・アルコス（Paço de Arcos）のサン・ブルノ要塞（Forte de São Bruno）、そしてなにより独特なのが、テージョ川（Rio Tejo）の中央にあるブジオ要塞（Forte do Bugio）です。

周辺の見どころとしては、バルカレナ（Barcarena）の旧火薬工場（Antiga Fábrica da Pólvora）内にある、火薬博物館（Museu da Pólvora Negra）が挙げられます。現在では工場の操業は停止され、一帯はレジャー地区となっています。また、パソ・デ・アルコスにはアンティークカー博物館（Museu do Automóvel Antigo）が、ダフンド（Dafundo）にはヴァスコ・ダ・ガマ水族館（Aquário Vasco da Gama）があります。

毎週日曜日、村役場の公園ではがらくた市（Feiras de Velharias）が開かれています。この市は、月の第1日曜日はサント・アマロ・デ・オエイラス（Santo Amaro de Oeiras）で、つづく週はパソ・デ・アルコスで、最終日曜日にはアルジェス（Algés）で開催されます。