場所

ボンバラル
この地域は主に農業地帯であり、その伝統は14世紀にさかのぼります。当時、この一帯はアルコバッサ修道院（Mosteiro de Alcobaça）の農園の一部として、修道士たちによって丹念に耕されていた土地でした。それにより、ボンバラルは果物とワイン製造の中心地として今も名高い土地であり、その事実を反映し、町の紋章にはブドウの房がかたどられています。

この地方の2大行事もまた、それを証明するものです。1つは、7月に行われるポルトガル・ワイン・フェスティバル（Festival do Vinho Português）であり、もう1つは、8月に行われるペーラ・ロシャの市（Feira da Pêra Rocha）（「岩梨の市」の意）です。

鉄道駅の壁を一面に飾っている20世紀初頭のアズレージョのパネル画にも、その関係性がはっきりとうかがえます。そこには、ブドウの収穫作業とワインの仕込みの様子が描かれています。そのため、この地方を訪れる人にとって、ここはまさに格好の入り口となっています。この地域の建物のほとんどは、館やキンタ（荘園）です。

教会建築に関して言えば、最も重要な建築物は、マドレ・デ・デウス教会（Igreja da Madre de Deus）とサン・ブラス教会（Ermida de São Brás）です。