美術館と宮殿

国立印刷博物館（Museu Nacional da Imprensa）
1997年にオープンした国立印刷・出版・グラフィックアート博物館（Museu Nacional da Imprensa, Jornais e Artes Gráficas）は、イベリア半島で唯一の、印刷に関する博物館です。

この博物館設立は、1989年につくられた印刷博物館協会（AMI：Associação Museu da Imprensa）が先頭に立ち、ジャーナリスト訓練センター、非日刊紙協会（AIND：Associação de Imprensa Não-Diária）、ポルト市議会、アントニオ・デ・アルメイダ財団、100年以上の歴史を持つ新聞4紙（コメルシオ・ド・ポルト、ディアリオ・デ・ノティシアス、ジョルナル・デ・ノティシアス、プリメイロ・デ・ジャネイロ）の協力を得て実現されました。

この博物館は、ポルトのフレイショ宮（Palácio do Freixo）に近い、かつて工場として使われていた建物を利用しています。2つのセクションに分かれており、ひとつはポルトガル人初の印刷工を記念して「サラ・ロドリゴ」と名づけられた常設展示セクション、もうひとつは特別展示ギャラリーです。

サラ・ロドリゴ・セクションでは、展示されている機械の一部を実際に試すことができ、インタラクティブな形で紙面構成や印刷の技術について学ぶことができます。特別展示ギャラリーの方は、印刷・出版・グラフィックアートが持つ社会的、教育的、文化的な重要性を示す展示を行うことを目標としていますが、風刺画や時事漫画の体系的な展覧会なども開催しています。