美術館と宮殿

アナスタシオ・ゴンサルヴェス博士博物館（Casa-Museu Dr. Anastácio Gonçalves）
館内に入る前に、まず魅力的なアールヌーボーの建物が目を引きます。この建物は、画家のジョゼ・マリョアの住まいとして、建築家ノルテ・ジュニオールの設計により1905年に建てられました。

アナスタシオ・ゴンサルヴェス博士がこの家を入手したのは1932年のことです。館内に足を踏み入れると、高名な眼科医であり収集家でもあった博士が住んでいた頃と変わらぬ、調和の取れた優雅な雰囲気を感じることができます。1965年に死去したゴンサルヴェス博士の遺志により、生前博士が集めた美術品のコレクションは国に寄贈されました。

ここでは、その優雅な室内に今も人が住んでいるかのような雰囲気をかもし出すよう、美術品が展示されています。これらの展示品からは、博学だった博士のセンスのよさと教養の高さが感じられます。

展示品には、最上級のポルトガル人画家の作品、中国の陶磁器、18世紀から19世紀のポルトガル家具や外国家具（特に有名なフランスの職人の作品）、懐中時計やガラス製品などの小物類があり、目の保養になります。