美術館と宮殿

テラス・デ・サンタ・マリア紙博物館（Museu do Papel Terras de Santa Maria）
1822年に創設された昔の製紙工場の建物を利用したテラス・デ・サンタ・マリア紙博物館は、ポルトガルにおける紙の製造の歴史を紹介する専門博物館です。

現在も使用可能な製造エリアがあり、来館者が紙の製造プロセスに参加できるようになっています。ここでは、紙の歴史における産業化以前と産業化後の時代を対比させ、1枚ずつ手作業でつくっていく方法と、長くつながった紙をロール単位でつくっていく方法を紹介しています。

この博物館には、新工場（1795－1958）の跡も残っています。この工場跡は、堂々とした外見と周りの美しさから、他にはない独特なスペースとなっており、18世紀から19世紀にかけてサンタ・マリア・ダ・フェイラ（Santa Maria da Feira）の一部工場がいかに重要なものであったかをはっきりと物語っています。

この新しい博物館では、紙の製造の歴史を後世に伝えていくために、300年近くにわたって製紙業に関わってきたこの地域の歴史的、文化的、社会経済的価値を高め、過去と未来とを結ぶ掛け橋を築いていくことを目標としています。