保護区

セーラ・デ・サン・マメーデ（Serra de São Mamede）では、緩やかに起伏する平原ではなく高い山々によって形成された意外なアレンテージョ（Alentejo）に出会うことができ、ここではさまざまな時代の人間が暮らしていた形跡を見ることができます。

公園で標高が最も高い場所は、海抜1025メートルです（テージョ川（Rio Tejo）南側の標高が最も高い地点には特別な展望台があります）。山岳地帯は凝結に対する防御壁となっているため、降水量および湿度の水準が周辺地域よりも高い微気候を作り出しており、したがって豊かで多様な植被を作り出しています。公園の北部にはオークと栗の木が多く茂っており、南部では昔からのコルク樫とトキワ樫の林を見ることができます。

公園には、この保護地域の多くの宝を発見するために5つの散歩道が用意されており、これらを歩くことで多様な植物を鑑賞し、公園のシンボルとなっているハゲワシ、タカ、ボネリ・ワシなどの珍しい猛禽類を観察することができます。運が良ければ、野生のイノシシやシカを見ることができるかもしれません。生息地を復元するために行ってきた努力の結果、これらの動物はセーラ・デ・サン・マメーデ（Serra de São Mamede）に戻りつつあります。

考古学的な遺産のほうに興味がある場合には、中世の町であるカステロ・デ・ヴィデ（Castelo de Vide）、アレグレテ（Alegrete）、マルヴァオン（Marvão）、または地域の主要都市であるポルタレグレ（Portalegre）に必ず行きましょう。ポルタレグレは、芸術的な雰囲気を町にもたらす領主の邸宅と修道院が数多くあり、タペストリー芸術の本物の作品を数多く生産しているマヌファクトゥラ・ダス・タペサリアス（Manufactura das Tapeçarias）社の本部もあります。力を蓄えるために、ラム・シチュー、子ヤギのロースト、さらにはエルヴァス（Elvas）のプラム付きボレイマ（Boleima）やセリカイア（Sericaia）などのデザートといった地域のおいしい名物料理をたくさん楽しみましょう。