アレンテージョ


ジョアン・モレノにとっては、アレンテージョはボルバ [Borba] とヴィラ・ヴィソーザの間で過ごした子供のころの休暇を思い出させます。早朝の通りのオレンジの匂い、暑くなってきたときに冷たく感じる大理石の壁、祖母の家にあったレモンの木の下の影はその土地を訪れるといつもよみがえる記憶です。マリオンのホストとして訪れることで、初めてこの地域に来たかのようにものを見ることができ、それによって新たに発見したアレンテージョの一面を最もよく表すものを探していました。

とてもシンプルな材料を使用しつつ、創造力、想像力を駆使したアレンテージョ (Alentejo) の料理にはあっと驚くような様々な味覚が組み合され、その土地に住む人々のホスピタリティが現れています。この地方はかつては小麦の栽培が盛んで広大な畑が広がっており、オーク材のプランテーションやオリーブの森では豚の群れの放牧が行われていました。そのため、パン、豚肉、オリーブオイルがポルトガルで最も美味しい主要作物となりました。

アレンテージョには私たちを驚かせるものが多くあります: 見渡す限り広がる大平原、何世紀もの間そこに存在するコルク樫やオリーブの木、マルヴァン [Marvão] やモンサラース [Monsaraz] などの町や村の美しさや、エヴォラ [Évora] やエルヴァス [Elvas] といった歴史的に重要な地区などです。

ウォーキングの愛好家で、長年スケッチに夢中になっているペドロ・カブラルは、ポルトガル スケッチツアーからアレンテージョとアルガルヴェのトレイルを冒険する旅の要請を受けたときはこの上なく喜びました。オランダのスケッチャーのリンダ・トールスマとともに、田園の美しさをたたえるポルトガルのトレイルの優れた状態を確認し、通過した場所では温かい歓迎を受けました。