Museu Nacional de Arte Antiga
美術館と宮殿
国立古美術館(Museu Nacional de Arte Antiga) 16世紀にカルメル会の修道院があった場所に建つ17世紀の館を利用した美術館です。修道院があった頃の建物では、バロック様式の礼拝堂のみが残っています。この美術館はポルトガルで重要な美術館のひとつであり、その敷地の中にはテージョ川(Rio Tejo)を見下ろす素晴らしい庭園があります。 ヌーノ・ゴンサルヴェス(15世紀)、フレイ・カルロス、ヴァスコ・フェルナンデス、クリストヴァン・フィゲイレド、グレゴリオ・ロペス(16世紀)、ヴィエラ・ポルトゥエンセ、ドミンゴス・セケイラ(18~19世紀)といったポルトガル人画家の素晴らしい絵画に加え、優れたヨーロッパの流派や画家(メムリンク、ボシュ、デューラー、ホルバイン、ジェラール・ダヴィッド、ルーカス・クラナッハ、モラレス、ピーテル・デ・ホーホ、スルバラン、ピエロ・デッラ・フランチェスカ、ラファエロ、フラゴナール、クールベなど)の作品も所蔵しています。 中世からバロック時代にかけての宗教彫刻のコレクション(マシャード・デ・カストロ作の非常に美しいキリスト生誕像数点を含む)や、素晴らしい装飾美術品のコレクションもあります。装飾美術品の中には、ポルトガルおよび東洋の陶磁器(16~18世紀)、家具、アライオロスのじゅうたん、テキスタイルがあります。 忘れてはならないのが、ポルトガルで最も重要な金銀器のコレクションです。中世につくられたものから、18世紀のバロック様式の素晴らしい品、フランス系ドイツ人の金細工職人(父と息子)によって王室用につくられた非常に美しい銀食器まで、さまざまなものがあります。 ポルトガル人と世界のさまざまな国の人々との特別な関係を示すため、アフリカ、インド、中国からわたってきた、象牙細工、家具、刺繍、銀器、磁器、絹製品などの貴重な装飾品のコレクションも展示しています。屏風や漆器を含む、日本の南蛮美術のコレクションもあります。
1249-017 Lisboa